研修講師の請求書の書き方 —
登壇料の源泉徴収と教材費・交通費の記載例

この記事は、企業や団体に向けた研修・講演・セミナー登壇の請求書を対象にしています。個人の生徒から受け取る月謝の請求は性質が異なるため、月謝の請求書の書き方 — スクール・オンラインレッスン向けを参照してください。ここでは、企業研修の講師が発行する請求書の書き方を、登壇料の源泉徴収と品目記載例つきで解説します。

登壇料は源泉徴収の対象

講演の報酬は所得税法で源泉徴収の対象となる報酬に挙げられており、企業研修やセミナーの登壇料も講演の報酬として同様に扱われるのが一般的です。個人の講師に登壇料を支払う企業・団体は、報酬から源泉徴収税額を差し引いて支払うため、請求書の金額と振込額が一致しません。

このずれで経理担当とのやり取りを増やさないために、請求書にはあらかじめ源泉徴収税額と差引請求金額(振込額)を記載しておきます。登壇料と消費税を区分して書けば、源泉徴収の対象を税抜の登壇料部分にとどめられます。税率(10.21%)と計算手順の詳細は顧問料の請求書の書き方 — 源泉徴収の計算例つき(士業向け)にまとめています。

登壇料・教材費・交通費の品目記載例

研修の請求書は、登壇料のほかに教材費や会場までの交通費が加わることが多く、性質の違う費用が1枚に混ざります。行を分けて、それぞれの根拠を書くのが基本です。

費用の種類品目の記載例ポイント
登壇料 研修登壇料(2026年7月15日実施 ◯◯研修 / 3時間) 100,000円 実施日・研修名・時間数を明記する。連続講座は「第◯回」も書く
教材費 教材費(実費 / 受講者20名分) 10,000円 印刷・購入の実費なのか、教材作成の報酬なのかを区別して書く
交通費 立替金: 交通費(7月15日 往復 / 実費) 4,680円 日付を書き、実費であることを明記する。領収書の写しを添付する
POINT 教材の印刷実費や交通費といった立替分を源泉徴収の対象に含めるかどうかは、契約や精算の方法によって扱いが分かれます。報酬(登壇料)と実費の行を分けておくことが、対象範囲を発注元と確認するときの前提になります。立替分の書き方は立替金の請求書の書き方 — 交通費・広告費など実費請求の記載例を参照してください。

定例研修・連続講座の請求は自動化する

新入社員向けの月次フォロー研修、全6回の連続講座、毎月の社内勉強会——講師業には、同じ相手に毎月請求する契約が意外と多くあります。登壇準備に時間を使う月末に請求書の作成が重なると、送り忘れや源泉計算のミスが起こりやすくなります。

  1. 定例研修の取引先を継続請求として登録する — 宛先・登壇料・請求日を一度設定します
  2. 請求書の生成と送付を自動にする — 毎月決まった日に、源泉徴収税額の計算込みで請求書が自動発行されます
  3. 教材費や交通費が発生した月だけ行を追加する — 自動生成された請求書に実費の行を足して送ります

運用の組み立て方は毎月同じ請求書を自動で送る方法で詳しく解説しています。

まとめ

  • 企業研修・講演の登壇料は源泉徴収の対象。請求書には源泉徴収税額と差引請求金額を記載しておく
  • 登壇料と消費税を区分すれば、税抜の登壇料部分だけを源泉徴収の対象にできる
  • 登壇料・教材費・交通費は行を分け、実施日・研修名・実費の根拠を明記する
  • 定例研修・連続講座の請求書は発行と送付を自動化し、実費が発生した月だけ手を動かす

Maido請求は、この「継続請求の自動化 + 例外だけ確認」の運用をそのまま実装したサービスです。源泉徴収税額の自動計算に対応しており、自動で送れなかった請求だけが確認待ちに残ります。

※ 本記事は一般的な情報の提供を目的としており、源泉徴収の対象となるかどうかなど個別の税務判断については税務署または税理士にご確認ください。

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