請求書を間違えたときの訂正・再発行の手順
— お詫びメール文面例つき

金額の桁を間違えた、宛名が旧社名のままだった、消費税の計算が合っていない——請求書の間違いは、気をつけていても起こります。大切なのは、間違えたあとの対応を正しく素早く行うことです。この記事では、請求書を間違えたときの訂正・再発行の手順と、やってはいけない対応、そのまま使えるお詫びメールの文面例を紹介します。

やってはいけない対応

先に、避けるべき対応を押さえておきます。

  • 手書きの二重線や修正液で直す — 改ざんとの区別がつかず、取引先の経理処理でも証憑として扱いにくくなります。訂正印での修正も、社外に発行する請求書では避けるのが実務上の慣行です
  • 取引先に「そちらで直しておいてください」と依頼する — 請求書は発行者が作成する書類です。受け取った側が内容を書き換えることはできません
  • 間違いに気づいたのに放置する — 入金額の食い違いや経理処理のやり直しにつながり、発覚が遅れるほど取引先の手間が増えます

正しい訂正・再発行の手順

  1. 取引先へ先に連絡する — 再発行の前に、間違いの内容と正しい内容を連絡します。取引先の経理処理が進んでいる場合があるため、まず止めてもらうのが先です
  2. 正しい内容で再発行する — 誤った請求書と差し替える形で、正しい請求書を発行します。どの請求書の差し替えかが分かるよう、備考欄に「2026年7月25日発行 No.◯◯◯◯の差し替え」のように記載すると親切です
  3. 誤った請求書の扱いを明確にする — 送付済みの誤った請求書は「破棄してください」と明示的に依頼します。自社の控えは破棄せず、差し替えの経緯とともに残しておくと、あとから経緯を確認できます

請求書番号は、誤発行分の番号を使い回さず、新しい番号で発行します。番号の運用ルールは請求書番号の付け方ルールで解説しています。

インボイス制度での修正の考え方

適格請求書(インボイス)として発行した請求書に間違いがあった場合、発行者には修正した適格請求書を交付する義務があります。修正の方法は、正しい内容をすべて記載した請求書を改めて交付するやり方と、修正箇所を明示した書類を交付するやり方があり、実務では正しい内容で再発行して差し替えるのが分かりやすく一般的です。受け取った側が自分で追記・修正することは認められていない点も、通常の請求書と同様です。適格請求書の記載事項そのものは適格請求書(インボイス)の記載事項6つを参照してください。

そのまま使えるお詫びメールの文面例

件名: 【お詫びと差し替えのお願い】◯月分請求書について

いつもお世話になっております。◯◯(自社名)の◯◯です。
◯月◯日にお送りした請求書(No.◯◯◯◯)につきまして、金額に誤りがございました。
誠に申し訳ございません。

正しい内容の請求書を本メールに添付しておりますので、お手数ですが差し替えをお願いいたします。
先にお送りした請求書は破棄していただけますと幸いです。

・誤: ご請求金額 110,000円(税込)
・正: ご請求金額 121,000円(税込)

ご迷惑をおかけし申し訳ございません。今後は再発防止に努めてまいります。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

ポイントは、誤りの内容を「誤 → 正」で明示すること、差し替えと破棄の依頼をはっきり書くこと、言い訳をせず簡潔に詫びることの3つです。

間違いを謝る回数より、間違いが起きない仕組みを

請求書の間違いの多くは、先月の請求書をコピーして日付・金額を書き換える手作業の転記で起こります。宛名の更新漏れ、桁の打ち間違い、税率や源泉徴収の計算ミスは、毎月手で作り直す運用を続ける限りゼロにはなりません。

毎月同じ内容の請求書であれば、取引先・品目・金額を固定情報として一度登録し、毎月の請求書を自動生成する運用に切り替えるのが根本対策です。計算はシステムが行うため計算ミスがなくなり、宛名や登録番号などの固定情報は転記自体が発生しなくなります。

まとめ

  • 手書き修正や取引先側での修正はNG。連絡 → 正しい内容で再発行 → 誤った分の破棄依頼、が基本手順
  • 適格請求書の間違いは、発行者に修正版を交付する義務がある。実務では再発行・差し替えが一般的
  • お詫びメールは「誤 → 正」の明示と差し替え・破棄の依頼を簡潔に
  • 間違いの根本原因は手作業の転記。毎月同じ請求書は自動生成に切り替えるのが再発防止になる

Maido請求では、取引先・品目・金額・税率・源泉徴収の設定から毎月の請求書が自動生成されるため、転記ミスや計算ミスが起こりません。金額が変わった月だけ確認して直せばよい運用になります。

※ 本記事は一般的な実務の流れを紹介するものです。適格請求書の修正方法など個別の税務判断については、税務署または税理士にご確認ください。

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