入金消込のやり方 —
基本手順と照合がずれる典型パターンの対処法

「先月のあの請求、結局入金されたんだっけ?」——この状態になったら、入金消込の仕組みを整えるサインです。入金消込とは、入金された金額を「どの請求に対する支払いか」と突き合わせて、請求を消し込んでいく作業のこと。この記事では、消込作業そのものの手順と、照合がずれる典型パターンの対処法に特化して解説します。なお、送付後の入金確認から督促までの全体の流れは請求書を送った後の入金確認と督促の仕方で解説しているので、フロー全体を押さえたい方はそちらからどうぞ。

入金消込の基本手順

消込の実務は、毎月次の3つの工程で回します。

  1. 請求一覧を準備する — その月に入金予定の請求書を、請求書番号・取引先名・金額・支払期日つきで一覧にします。送付した時点で一覧に載せる運用にすると漏れません
  2. 入金明細と照合する — 通帳やネットバンキングの入金明細を上から順に見て、請求一覧の中から対応する請求を探します。金額・入金日・名義の3点で確認し、名義だけで判断しないのがコツです
  3. 消込を記録する — 対応がついた請求に入金日と入金額を記録し、一覧から消し込みます。「どの請求に対する入金か」を必ず1件ずつ紐づけるのが原則です

ポイントは、照合できなかった入金と、入金がなかった請求の両方が残ることです。前者は「どの請求か不明な入金」、後者は「督促の候補」として、それぞれ別のリストに落とし込みます。

照合がずれる典型パターンと対処

消込がすんなり終わらない原因は、ほぼ次の4パターンに集約されます。

パターン起こること対処
名義違い 振込人名義が請求書の宛名と一致しない(担当者の個人名・親会社名義・旧社名など) 金額と入金日で特定する。特定できたら「この取引先はこの名義で振り込む」と記録し、翌月以降に活かす
合算入金 複数月分や複数請求書分が1回の振込にまとめられている 該当しそうな請求の組み合わせを金額から逆算する。特定できたら内訳を記録し、1件ずつ消し込む
手数料差引 振込手数料分(数百円)だけ請求額より少ない入金になっている 差額が手数料相当かを確認して消し込む。負担の合意がない差し引きが続く場合は契約条件を確認して先方とすり合わせる
金額の過不足 手数料では説明のつかない過不足がある(源泉徴収の差引、先方の入力ミスなど) 安易に消し込まず保留にして先方へ確認する。不足のまま消し込むと差額が永久に埋もれる
POINT 消込でいちばん危険なのは、「だいたい合っているから」と差額を確認せずに消し込むことです。数百円の差異でも、手数料なのか減額なのか源泉徴収なのかで意味がまったく違います。判断がつかない入金は「保留」として残し、確認が取れてから消し込む運用にしましょう。

エクセル消込の限界

取引先が数社であれば、エクセルの請求一覧に入金日を書き込む方式で十分回ります。ただし件数が増えると、次の壁に当たります。

  • 請求一覧への転記そのものが手作業で、載せ忘れた請求は照合の土俵にすら上がらない
  • 名義違いや合算入金の「解読記録」が属人化し、担当者以外は照合できなくなる
  • 消込結果と請求書ファイルが別管理になり、「この請求は入金済みか」を調べるのに二度手間になる

月20〜30件を超えたあたりが目安です。消込のずれを探す時間が消込そのものより長くなってきたら、仕組みの変えどきです。

仕組み化 — 一覧化の自動化から始める

消込を楽にする第一歩は、照合のテクニックではなく請求一覧が自動で正確にできあがる状態を作ることです。請求書の発行・送付が自動化されていれば、「送付済みで未入金の請求書」の一覧は常に最新の状態で手に入り、消込は入金明細と突き合わせて記録するだけの作業になります。

Maido請求では、毎月の請求書が自動生成・送付され、送付済みで未入金の請求書が自動で一覧化されます。入金を確認したら入金済みにするだけで消込の記録が残り、「載せ忘れた請求」がそもそも発生しません。

まとめ

  • 消込は「請求一覧の準備 → 入金明細との照合 → 消込記録」の3工程。入金は必ず請求1件ずつに紐づける
  • 照合のずれは名義違い・合算入金・手数料差引・金額の過不足の4パターンでほぼ説明できる
  • 説明のつかない差額は保留にして確認する。曖昧なまま消し込まない
  • 請求一覧の作成を自動化すれば、消込は照合と記録だけの作業になる

※ 手数料の負担や源泉徴収など入金差額の扱いに関する個別の判断は、契約内容の確認のうえ、必要に応じて税理士等の専門家にご相談ください。

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