督促状の書き方 —
そのまま使える例文と出すタイミング・内容証明との違い

メールでも電話でも入金の確認が取れないとき、次の一手になるのが文書としての督促状です。督促状は法律で書式が決まっているものではありませんが、書き方と出すタイミングを間違えると、取引関係を必要以上にこじらせてしまいます。この記事では、「文書としての督促状」に特化して、書き方・文面例・内容証明との違いを解説します。なお、期日前の事前案内からメール・電話までの段階的な督促フロー全体は請求書を送った後の入金確認と督促の仕方で解説しているので、まだメールでの確認をしていない段階の方はそちらを先にご覧ください。

督促状とメール督促の違い

内容としてはどちらも「支払いのお願い」ですが、実務上の意味合いが異なります。

  • メール — 日常の事務連絡の延長。行き違いの確認というトーンで送れる、もっとも角の立たない手段です
  • 文書(督促状) — 郵送で会社宛てに届くため、担当者個人ではなく組織として受け取られます。「メールでは動かなかった案件を、経理や上長を含めて動かす」効果があり、こちらが記録を残しながら段階を進めている、という意思表示にもなります

督促状を出すタイミング — メール・電話の次

いきなり文書を送るのは得策ではありません。入金遅れの原因は単純な失念や社内手続きの遅れであるケースが実際には多く、文書はそれらを飛ばした強い手段と受け取られるからです。目安としては次の順番です。

  1. 支払期日後にメールで確認(1〜2回)
  2. メールに反応がなければ電話で確認
  3. それでも入金も説明もない場合に、文書の督促状を送付

文書の段階でも1通目は丁寧なトーンを保ち、行き違いへの配慮を添えます。強い表現は、支払う意思が確認できないことがはっきりしてからで遅くありません。

督促状に書く項目

  • 発行日・宛先(会社名・部署名)・差出人(自社名・連絡先)
  • 対象の請求内容(請求書番号・請求金額・当初の支払期日)
  • 本日時点で入金が確認できていない旨
  • 支払いのお願いと、新たな支払期日(「◯月◯日までに」と具体的に)
  • 行き違いの場合への配慮と、相談を受け付ける旨

そのまま使える文面例

表題: お支払いのお願い

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、下記の請求書につきまして、お支払期日を過ぎておりますが、本日時点でご入金の確認ができておりません。
つきましては、誠に恐れ入りますが、◯年◯月◯日までに下記口座へお振込みくださいますようお願い申し上げます。

・請求書番号: ◯◯◯◯
・ご請求金額: ◯◯円
・お支払期日: ◯年◯月◯日
・お振込先: ◯◯銀行 ◯◯支店 普通 ◯◯◯◯◯◯◯

なお、本状と行き違いにお振込みいただいておりました場合は、何卒ご容赦くださいませ。お支払いに関してご事情がございましたら、ご相談も承りますので、差出人欄の連絡先までご一報いただけますと幸いです。
敬具

新たな期日は、発送から1〜2週間後を目安に具体的な日付で示します。「至急」「速やかに」だけでは、いつまでに何をすればよいのかが相手に伝わりません。

内容証明郵便との違い

督促状を普通郵便やメール添付で送っても反応がない場合の選択肢が、内容証明郵便です。内容証明は「いつ・誰が・どんな内容の文書を・誰に送ったか」を郵便局が証明する制度で、文書の到達と内容を証拠として残せます。支払いを直接強制する力はありませんが、時効の完成猶予(催告)の根拠になり得るなど、法的手段の前段階としての意味を持ちます。

内容証明を送る段階まで来ているなら、その後の対応(支払督促・少額訴訟など)も視野に入ってくるため、文面の書き方も含めて弁護士に相談してから動くことをおすすめします。

POINT 督促状の効果は文面の強さではなく、それまでの記録の積み重ねで決まります。請求書の送付記録・メールでの確認履歴・電話の日時メモがそろっていれば、督促状は「これまでの経緯の総まとめ」として自然に書けますし、万一その先の手続きに進む場合の資料にもなります。

督促状まで行かせないのが一番の対策

文書の督促が必要になる案件は、多くの場合、期日直後の確認が遅れて放置期間が長引いたものです。支払期日の管理と期日前後の連絡が自動で回っていれば、大半の入金遅れはメール段階で解消します。

Maido請求では、送付済みで未入金の請求書が自動で一覧化され、支払期日前後のリマインドメールを自動送付できます。督促状を書くような事態になる前の「気づく・すぐ連絡する」を仕組みで担保できます。

まとめ

  • 督促状はメール・電話の次の段階で出す文書。1通目は丁寧なトーンで、新たな期日を具体的に示す
  • 請求書番号・金額・当初の期日・振込先を明記し、行き違いへの配慮を添える
  • 内容証明は到達と内容を証拠に残す手段で、法的手段の前段階。送る前に弁護士への相談を
  • 期日管理とリマインドの自動化で、督促状が必要になる前に解消するのが理想

※ 本記事は一般的な実務の流れを紹介するものです。内容証明の送付や法的手段の要否・進め方については、個別の状況に応じて弁護士等の専門家にご相談ください。

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