請求書の支払期日の決め方 —
「月末締め翌月末払い」と振込手数料の負担
「月末締め翌月末払いでお願いします」と言われて、支払期日がいつなのか即答できるでしょうか。支払期日は入金がいつになるかを決める、請求書の中でも実務的にもっとも重要な項目のひとつです。この記事では、支払サイトの基本的な読み方、支払期日の書き方、そして迷いやすい振込手数料の負担について整理します。
「月末締め翌月末払い」の意味
「◯日締め◯日払い」は、締め日までの取引をまとめて、支払日に支払うという取引条件(支払サイト)の表現です。
| 表現 | 意味 | 7月分の業務の場合 |
|---|---|---|
| 月末締め翌月末払い | 月末までの取引を締め、翌月末日に支払う | 7月31日締め → 8月31日支払い |
| 月末締め翌々月末払い | 月末までの取引を締め、翌々月末日に支払う | 7月31日締め → 9月30日支払い |
| 20日締め翌月末払い | 毎月20日までの取引を締め、翌月末日に支払う | 6月21日〜7月20日分 → 8月31日支払い |
締め日から支払日までの期間を「支払サイト」と呼び、日本の企業間取引では30日〜60日が一般的です。なお、フリーランスへの発注については、発注事業者に報酬支払期日のルール(納品からできるだけ短い期間内、原則60日以内の支払期日設定)を定めた法律(フリーランス法)が2024年11月から施行されています。支払サイトが極端に長い条件を提示されたときは、この点も踏まえて交渉するとよいでしょう。
支払期日の書き方
請求書には、締めや支払サイトの表現ではなく、具体的な日付で支払期日を記載します。
- 「お支払期日: 2026年8月31日」のように年月日で明記する
- 期日が土日祝にあたる場合の扱い(前営業日か翌営業日か)は、契約時に取り決めておく
- 契約書や発注書に支払条件の記載がある場合は、請求書の期日をそれに一致させる
振込手数料はどちらが負担する?
実務で迷いやすいのが振込手数料の扱いです。
- 原則は支払う側(振り込む側)の負担 — 民法では、弁済の費用について別段の合意がなければ債務者(支払う側)が負担するとされています
- ただし合意があれば変えられる — 契約や慣行として受け取る側が負担する(振込手数料を差し引いた額が入金される)ケースも実際には存在します
- 請求書に明記してトラブルを防ぐ — どちらの負担かを毎回明示しておくと、入金額の食い違いを防げます
請求書の備考欄への記載例:
なお、合意がないまま発注側が一方的に手数料分を差し引いて支払うことは、フリーランス法や下請法上の「報酬の減額」にあたる可能性があります。差し引かれた入金が続く場合は、契約条件を確認したうえで先方と認識を合わせましょう。
期日管理まで含めて仕組み化する
取引先ごとに締め日や支払サイトが異なると、「どの請求書の期日がいつか」の管理自体が負担になります。請求書の発行を自動化すると、支払期日も設定に従って毎月自動で計算・記載されるため、期日の書き間違いや管理漏れがなくなります。
Maido請求では、取引先ごとに支払期日のルールを一度設定すれば、毎月自動生成される請求書に期日が自動で反映されます。送付済みで未入金の請求書は自動で一覧化され、支払期日の3日前には取引先への事前案内メールを自動送付できるため、期日管理と入金フォローまで含めて仕組み化できます。
まとめ
- 「月末締め翌月末払い」は締め日と支払日の取引条件。請求書には具体的な日付で期日を書く
- フリーランスへの発注には支払期日のルール(原則60日以内)を定めた法律がある
- 振込手数料は合意がなければ支払う側の負担が原則。請求書に明記して食い違いを防ぐ
- 期日は「気づける管理」とセットで機能する。発行の自動化と期日前案内で仕組み化できる
※ 本記事は一般的な情報の提供を目的としています。フリーランス法・下請法の適用可否や個別の契約条件については、公正取引委員会等の公式情報や弁護士にご確認ください。